禅とフリーダイビング
- 尚輝 前山
- 5月14日
- 読了時間: 4分
“静けさ”を鍛えることが、人生を変える

日本には昔から、「心を整える文化」があります。
その代表のひとつが、**坐禅(ざぜん)**です。
坐禅というと、
お寺で行う修行
難しそう
特別な人がやるもの
そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし本来の坐禅は、とてもシンプルです。
“今この瞬間”に意識を向け、呼吸や身体、
心の状態を観察すること。
実はこの感覚は、
フリーダイビングと非常によく似ています。
フリーダイビングは“動く禅”
フリーダイビングでは、深く潜ろうとすればするほど、
力みや焦りは大きな障害になります。
「もっと息を止めたい」
「もっと深く行きたい」
「失敗したくない」
そうした雑念が増えると、
呼吸が浅くなる
心拍数が上がる
身体が緊張する
酸素消費が増える
結果として、苦しくなります。
逆に、
呼吸を感じる
身体を観察する
余計な力を抜く
ことができる人ほど、自然に深く潜れる。
これはまさに、坐禅の感覚そのものです。
坐禅で大切なのは「無理に考えを消そうとしないこと」
坐禅と聞くと、
「無になる」「何も考えない」
というイメージを持つ人もいます。
しかし実際には、無理に思考を消す必要はありません。
雑念が浮かんでも大丈夫です。
今日の予定
不安
過去のこと
海での失敗
いろいろ浮かんできます。
その時に大切なのは、
「雑念が浮かんでいることに気づく」
こと。
気づいたら、また呼吸へ意識を戻す。
この繰り返しが、坐禅です。
フリーダイビングでも同じで、
不安や焦りが出てきても、
「今、不安になっているな」
と気づき、呼吸へ戻れる人ほど、
落ち着いて潜れるようになります。
坐禅の基本的な方法
坐禅は、特別な場所がなくても行えます。
最初は1日5〜10分でも十分です。
① 姿勢を整える
床やクッション、椅子に座ります。
大切なのは、“頑張って良い姿勢を作る”ことではなく、
自然に背筋が伸びる姿勢を見つけること。
ポイントは、
骨盤を立てる
背筋を軽く伸ばす
肩の力を抜く
顎を軽く引く
フリーダイビングでも、姿勢が崩れると余計な力みにつながります。
坐禅も同じで、姿勢が呼吸や心の状態に影響します。
② 呼吸を観察する
坐禅では、呼吸をコントロールしようとしすぎません。
まずは自然な呼吸を観察します。
空気が入る感覚
お腹や胸の動き
吐く時に身体が緩む感覚
を感じていきます。
慣れてきたら、
「長く吐く」
ことを意識すると、副交感神経が働きやすくなり、
身体が落ち着きやすくなります。
これはフリーダイビング前の呼吸法にも非常に近い感覚です。
③ 身体を観察する
坐禅中は、身体の状態も観察します。
例えば、
肩に力が入っていないか
顎を噛み締めていないか
呼吸が浅くなっていないか
お腹に力が入りすぎていないか
などを確認します。
フリーダイビングでは、
小さな力みが酸素消費を増やします。
そのため、日頃から“力みに気づく練習”をしておくことが重要です。
④ 雑念に気づき、呼吸へ戻る
坐禅中は必ず雑念が浮かびます。
しかし、それは悪いことではありません。
大切なのは、
「雑念に気づいたら、また呼吸へ戻る」
こと。
これは、集中力を鍛えるトレーニングでもあります。
海の中でも、
焦り
恐怖
プレッシャー
に飲み込まれず、
“今この瞬間”へ戻れる人ほど、
リラックスして潜れるようになります。
現代人は“常に戦闘状態”
スマホ、SNS、仕事、人間関係。
現代人の脳は、常に大量の情報にさらされています。
すると身体は無意識に、
呼吸が浅くなる
首肩が緊張する
交感神経が優位になる
常に焦っている状態になる
つまり、ずっと“戦闘モード”になっているのです。
フリーダイビングでは、その状態のまま潜ると、
酸素消費が増え、リラックスできません。
だからこそ、普段から呼吸や身体を観察し、
“整える習慣”が大切になります。
日本人だからこそ知っておきたい感覚
海外では、瞑想やマインドフルネスが広がっています。
しかし日本には昔から、
坐禅
茶道
武道
禅
など、“整える文化”がありました。
フリーダイビングもまた、自然と向き合い、
自分と向き合う競技です。
深く潜ることだけが目的ではありません。
呼吸を整え、心を整え、自然と調和する。
その感覚は、海の中だけではなく、
日常にも繋がっていきます。
NAOKI FREEDIVINGが大切にしていること
NAOKI FREEDIVINGでは、
単に「深く潜る技術」だけではなく、
呼吸
リラックス
身体感覚
姿勢
心の状態
も大切にしています。
海の中でリラックスできる人は、
無駄な力が少なく、自然体で潜れる。
その感覚を身につけるためにも、
坐禅のような“静かな時間”はとても重要だと感じています。

まとめ
禅とフリーダイビングは、
どちらも“静けさ”を学ぶものです。
本当に大切なのは、
「必要な時に力を抜けること」
呼吸を整える。
身体を観察する。
今この瞬間へ戻る。
その積み重ねが、海の中でのリラックスにも繋がっていきます。



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